英語力0で留学しました
私が海外留学に行ったのは、29歳になる直前でした。
よくきっかけを聞かれるのですが、子供の頃になんとなく思い描いていた、海外で生活してみたいという夢の実現です。
海外に興味を持ったのは確か小学生くらいの頃でしたが、留学の直前まで海外旅行にも行ったことがありませんでした。
興味のきっかけは、恐らく当時受講していた通信教育でした。
特典の中に、ネイティブスピーカーの方と電話で話す、海外で暮らす子供に手紙を書けるというのがあり、緊張しながらも自ら電話をかけたりしていました。
手紙も、何人かとやり取りをして、海外生活への想像を膨らませていました。
その後はインターネットの普及で、ネット上で見つけた友達と長く文通やメールをしていました。
スマホのスキャンして翻訳出来るアプリなんて無い時代でしたので、読むのにとても苦労しましたが、行ったことの無い国の様子を知ることがとても好きでした。
そんな子供時代を送りながらも、高校生で受験英語で躓き、英語の授業が大嫌いになりました。
永遠と文法の宿題の答え合わせをしていく授業。
間違えることの恐怖で、授業も出たくなくなり、英語の授業は欠席していました。
英語の先生に、受験に英語はいらないのか、と怒られたことが今でも鮮明に思い出されます。
大学は最初から英語とは無関係な学科志望でしたので、本当に英語は使わずに受験しました。
それくらいに苦手意識が高く、拒絶反応すらありました。
しかし、英語が話せたら素敵だなという気持ちは心の中にずっとありました。
今にも出発しそうな電車の前で困っている女の子に、何処に行くの?この電車で合ってるよ、と短く的確な英語で助けていた女性がとても格好良かった。
私の中での英語は、文法でも語彙力でも無くコミュニケーションツールでした。
同じような繰り返しの仕事、もう1ステップアップしたいと思って悩んでいた時にフランスに行っていた友達が帰国し、そこで初めてワーキングホリデー制度を知りました。
また、京都に遊びに行った際に、同じくワーキングホリデーで台湾から来ている子に出会って意気投合したのがきっかけで、やっぱり海外に行ってみたいと思うようになりました。
そこからは、勢いでした。
6年勤めた仕事を退職、そして初めて海外旅行に行きました。
帰国後、一気に学校等を契約して学生ビザを取り、家族には事後報告をしました。
海外で生活してみたい、何となく子供の頃に思い描いて忘れかけていた夢でした。
しかし、30歳になる前にどうしても最後にチャレンジしてみたい、と動き出したのが海外に出ることになったきっかけです。
一度きりの人生だからこそ、自分のやりたい気持ちに寄り添うのは大切なことだと思います。
やって良かった良くなかったと思うのは人それぞれですが、その良し悪しはやったからこそ分かるもの。
難しいことにチャレンジするって、悪いことじゃないと思います。
日本の悪い習慣で、難しいことにチャレンジしようとすると、“出来る訳無い”と言われたりすることが多いと思います。
私もずっとこの環境にいました。
今になって思うのは、チャレンジすること自体に意味があるということ。
出来る出来ないは、後から付いてきます。
チャレンジして失ってしまうものがあるかもしれません。
それでも、チャレンジ出来なくなった時にあの時踏み切っていれば、と後悔するよりはずっと良いと私は信じています。